「がんの中で、死亡する人が多いのはどの種類なの?」
「大腸がんは、がんの死亡率ランキングで何位?」
「肺がん、胃がん、膵臓がん、大腸がんでは、どのがんで亡くなる人が多い?」
このような疑問を持っている人は少なくありません。
日本では、がんは主要な死因の一つであり、国立がん研究センターの最新統計によると、2024年にがんで死亡した人は38万4,111人でした。
その中で死亡数が最も多かったのは肺がんです。
そして、大腸がんは男女計で2位となっています。
さらに男女別に見ると、大腸がんは男性では2位、女性では1位です。つまり、大腸がんは日本において、死亡数という観点から非常に大きな割合を占めるがんの一つです。
この記事では、2024年の最新確定統計をもとに、がんの種類別死亡数、死亡率、大腸がんの順位、男女による違い、さらに「死亡率」と「生存率」の違いまで詳しく解説します。
がんの死亡数ランキング|大腸がんは何位?
まず最も重要な結論から確認しましょう。
2024年の日本のがん死亡数を部位別に見ると、男女計では、
1位:肺がん
2位:大腸がん
3位:膵臓がん
4位:胃がん
5位:肝臓がん
という順位になっています。
したがって、質問の「大腸がんは何位?」という問いに対する答えは、男女計では2位です。
ただし、大腸がんを「結腸がん」と「直腸がん」に分けてしまうと順位は変わります。
国立がん研究センターでは、通常、大腸がんを「結腸・直腸」としてまとめています。
2024年の死亡数では、大腸がん全体として集計すると2位ですが、結腸がんと直腸がんを別々にすると、結腸がんは3位、直腸がんは7位です。
この点は、がんの死亡順位を調べるときに非常に重要です。
2024年にがんで死亡した人は約38万4,000人
国立がん研究センターの最新がん統計によると、2024年に日本でがんによって死亡した人は、
384,111人
でした。
男女別では、
男性:221,786人
女性:162,325人
です。
つまり、年間約38万人ががんによって亡くなっていることになります。
ただし、ここで注意したいのが、日本では高齢化が進んでいるということです。
がんは年齢が上がるほど発症・死亡のリスクが高くなるため、単純な死亡数だけを見ると、高齢化の影響を受けます。
そのため、がんの死亡状況を詳しく比較する場合には、
「死亡数」
だけでなく、
「人口10万人あたりの死亡率」
や
「年齢調整死亡率」
を見ることも重要です。
男女計のがん死亡数ランキング
2024年の日本におけるがん死亡数の順位を見ると、大腸がんは非常に上位に位置しています。
男女計では、
1位 肺がん
2位 大腸がん
3位 膵臓がん
4位 胃がん
5位 肝臓がん
となっています。
つまり、大腸がんは肺がんに次いで、日本で死亡数が2番目に多いがんです。
大腸がんは新たに診断される患者数でも非常に多く、2023年の全国がん登録では、男女計の罹患数で大腸がんが1位でした。
2023年に新たに診断されたがんでは、
大腸:約15万4,000例
肺:約12万4,000例
胃:約10万5,000例
乳房:約10万3,000例
前立腺:約10万2,000例
という順でした。
つまり、大腸がんは「新たに診断される数」でも非常に多く、「死亡数」でも2位という位置にあります。
男性のがん死亡数ランキング|大腸がんは2位
男性だけを見ると、2024年のがん死亡数は221,786人でした。
死亡数が多い部位は、
1位 肺がん
2位 大腸がん
3位 胃がん
4位 膵臓がん
5位 肝臓がん
です。
男性の場合、大腸がんは肺がんに次ぐ2位です。
大腸がんを結腸と直腸に分けると、結腸がんは4位、直腸がんは7位になります。
つまり「大腸」という一つのカテゴリーで見るか、「結腸」と「直腸」に分けて見るかによって順位が変わります。
女性のがん死亡数ランキング|大腸がんは1位
女性では状況がさらに特徴的です。
2024年の女性のがん死亡数は162,325人。
死亡数が多い部位は、
1位 大腸がん
2位 肺がん
3位 膵臓がん
4位 乳がん
5位 胃がん
となっています。
つまり、女性では大腸がんが死亡数1位です。
これは「大腸がんは男性の病気」というイメージとは異なる重要なポイントです。
大腸がんは男女どちらにも発生するがんであり、特に女性では死亡数が最も多いがんとなっています。
大腸がんを結腸と直腸に分けた場合、女性では結腸がんが3位、直腸がんが10位です。
大腸がんの死亡数はどれくらい?
2024年の大腸がん死亡数は、男女を合わせるとおよそ5万人規模になります。
国立がん研究センターの2026年版「がんの統計」では、2024年の部位別死亡数について、結腸と直腸を合わせた大腸がんが男女計で2位となっています。
一方、結腸がんだけを見ると、2024年の死亡数は38,297人でした。
男性18,831人、女性19,466人です。
結腸がんでは、女性の死亡数が男性を上回っています。
このように、大腸がんは単純に「男性に多い」「女性に多い」と一括りにすることが難しく、年齢や性別、結腸・直腸の違いなどを考慮する必要があります。
「死亡数」と「死亡率」は違う
ここで、「がんの死亡率」という言葉について注意が必要です。
死亡数とは、
その年に、その病気で亡くなった人数
です。
一方、死亡率とは一般的に、
人口10万人あたり何人がその病気で死亡したか
という指標です。
例えば、人口が多い地域や高齢者が多い地域では、死亡数そのものが多くなる可能性があります。
そのため、がんの種類を比較するときは「死亡数」と「死亡率」を分けて考えることが大切です。
さらに、年齢構成の違いを調整した「年齢調整死亡率」を使うことで、高齢化の影響をある程度取り除いて比較できます。
国立がん研究センターも、がん死亡率を比較する際には年齢調整死亡率がよく使われると説明しています。
大腸がんの死亡率は高い?
2024年の統計では、結腸がんの人口10万人あたりの死亡率は31.8人でした。
男性では32.2人、女性では31.5人です。
ただし、「死亡率が高い=治りにくい」という意味ではありません。
死亡率には、患者数、年齢、発症する人の特徴、治療方法、診断時期など、さまざまな要素が影響します。
また、死亡率と5年相対生存率も別の指標です。
そのため、
「死亡数が多いから治療できない」
「死亡率が高いから必ず予後が悪い」
という単純な判断はできません。
がんの死亡率ランキングを見るときの注意点
がんの種類別ランキングを見るときには、いくつか注意する必要があります。
1.死亡数と死亡率を混同しない
「死亡数2位」と「死亡率2位」は同じ意味ではありません。
大腸がんは2024年の死亡数では男女計2位ですが、これは「人口10万人あたりの死亡率が2位」という意味ではありません。
検索記事では、この2つが混同されているケースがあるため注意が必要です。
2.男女によって順位が違う
男性では大腸がんは死亡数2位。
女性では死亡数1位。
男女を合わせると2位。
このように、性別によって順位が変わります。
3.大腸がんは結腸と直腸をまとめている
「大腸がん」という言葉には、一般的に結腸がんと直腸がんが含まれます。
国立がん研究センターの主要統計でも、大腸がんは「結腸・直腸」としてまとめられています。
一方、詳細な統計では結腸と直腸を分けて表示しています。
そのため、資料によって順位が違って見えることがあります。
大腸がんは「罹患数」でも非常に多い
大腸がんを理解するためには、死亡数だけでなく「罹患数」も重要です。
罹患数とは、新たにがんと診断された人の数です。
2023年の全国がん登録では、男女計のがん罹患数で大腸がんが1位でした。
男性では前立腺がん、大腸がん、肺がん、胃がん、膵臓がんの順。
女性では乳がん、大腸がん、肺がん、胃がん、子宮がんの順でした。
男女計では大腸がんが最も多く、約15万4,000例でした。
つまり、大腸がんは「死亡数が多い」だけではなく、「新たに診断される人も非常に多い」ことが特徴です。
大腸がんの5年相対生存率
大腸がんについて考えるとき、「死亡率」だけでなく生存率を見ることも重要です。
国立がん研究センターの統計では、2018年に診断された結腸がんの5年相対生存率は男女計で69.5%でした。
男性は71.4%、女性は67.4%です。
ただし、この数字はすべての大腸がん患者を同じ条件で見た数字ではありません。
がんの進行度、治療法、年齢、健康状態などによって見通しは異なります。
特に早期に発見された場合と、他の臓器へ転移している場合では、治療方針や生存率は大きく異なります。
したがって、「大腸がんの生存率は約○%だから、自分も同じ」と考えることはできません。
大腸がんの生涯死亡リスク
国立がん研究センターの2024年データによると、日本人が生涯で大腸がんによって死亡する確率は、
男性:約3.2%
女性:約2.7%
とされています。
人数に換算すると、男性は約31人に1人、女性は約37人に1人という数字です。
これは「現在大腸がんの人が31人に1人亡くなる」という意味ではありません。
生涯死亡リスクは、現在健康な人も含めた人口全体を対象として、「一生のうちにそのがんで死亡する確率」を示す指標です。
ここも「死亡率」と混同しないことが重要です。
がんの種類によって死亡数が違う理由
なぜ、がんの種類によって死亡数に大きな違いがあるのでしょうか。
理由は一つではありません。
がんによって、
発症する人の数
発症する年齢
早期発見のしやすさ
進行速度
転移のしやすさ
治療方法
治療への反応
などが異なるためです。
例えば、肺がんは2024年の死亡数で男女計1位でした。
一方、大腸がんは死亡数2位ですが、早期の段階では症状がほとんどないこともあります。
また、膵臓がんは死亡数3位です。
膵臓がんは早期発見が難しいことなどが課題とされています。
したがって、単純な「ランキング」だけで、それぞれのがんの危険性を判断することはできません。
がんの死亡数は今後どうなる?
日本では高齢化が進んでいるため、がん死亡数は人口構造の影響を受けます。
国立がん研究センターは、がんの死亡数について、高齢化を主な要因として増加してきた一方、年齢構成の影響を取り除いた年齢調整死亡率では、1990年代半ばをピークに減少していると説明しています。
これは非常に重要なポイントです。
単純な死亡者数だけを見ると「がんで亡くなる人が増えている」と感じるかもしれません。
しかし、人口の高齢化という要素を取り除いて見ると、がん死亡の状況は異なります。
つまり、
「死亡数」と「年齢調整死亡率」は別々に見る必要がある
ということです。
大腸がんは何位?結論
2024年の最新確定統計を基準にすると、
大腸がんは日本のがん死亡数で男女計2位です。
男女別では、
男性:2位
女性:1位
となっています。
一方、がん死亡数全体では、
1位:肺がん
2位:大腸がん
3位:膵臓がん
4位:胃がん
5位:肝臓がん
という順位です。
さらに大腸がんは、2023年の新規罹患数では男女計1位でした。
このことからも、日本では大腸がんが非常に重要ながんの一つであることが分かります。
ただし、死亡数の順位だけで「どのがんが最も危険か」を判断することはできません。
死亡数、人口10万人あたりの死亡率、年齢調整死亡率、罹患数、生存率など、それぞれ異なる指標を使って考える必要があります。
まとめ|大腸がんの死亡順位は男女計2位、女性では1位
日本の最新確定統計である2024年のデータでは、がんによる死亡者数は38万4,111人でした。
その中で最も死亡数が多いのは肺がんです。
そして大腸がんは男女計で2位。
男性でも2位ですが、女性では1位となっています。
また、2023年の新規がん罹患数では、大腸がんが男女計で1位でした。
したがって、大腸がんは日本で「新たに診断される人が最も多いがん」であると同時に、「死亡数も非常に多いがん」といえます。
ただし、がんの死亡数ランキングは、個人の治療成績や予後を直接示すものではありません。
「死亡率」「死亡数」「罹患率」「生存率」「年齢調整死亡率」などは、それぞれ意味が違います。
特に大腸がんについて知りたい場合は、死亡順位だけではなく、大腸がんの症状、検診、早期発見、ステージ別の生存率、男女別の特徴なども合わせて確認することが大切です。
この記事では、国立がん研究センターの2024年死亡統計を基準にしています。今後、新しい人口動態統計やがん統計が公表されれば順位や数値が更新される可能性があります。
※本記事は公的統計の解説を目的としたもので、個別の診断や治療を行うものではありません。気になる症状がある場合や、検診結果について不安がある場合は、医療機関に相談してください。


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